「13からの地政学ーカイゾクと地球儀航海」を読んだ感想

雑記

タイトルの通り、世界の国防・歴史問題・経済状況などを中学生が読んでも分かるようにストーリ仕立て描かれています。

登場人物

  • 大樹 進学校に通う高校一年生で勉強ができる優等生キャラ。
  • 杏 大樹の妹で中学一年生。兄とは対象的で天真爛漫。
  • カイゾク 片目に眼帯をしたアンティークショップ店主。その風貌から「カイゾク」と呼ばれる謎多き人物。

3人の登場人物によってストーリは展開されていきます。近所のアンティークショップに展示されていた地球儀に魅せられる大樹と杏。それを見ていた店主のカイゾクは二人にある提案をします。7日レッスンを受け最後テストに合格したらこの地球儀をプレゼントする、、と。

7日のレッスンの中で特に印象に残ったことは下記二点です

核兵器を利用しての国防について

核兵器は、いつまでももぐっているための原子力潜水艦、海の中からミサイルを発射する力、それに潜水艦を隠すための深く、自分の縄張りにできる安全な海という3つを確保できて、初めて最強のアイテムになる

田中 孝幸. 13歳からの地政学カイゾクとの地球儀航海 (Japanese Edition)

日本は被爆国です。核兵器は法律で製造・所持することは禁じられています。しかし世界には所持している国があり核抑止効果を利用して国防システムを構築しています。そこで思ったのですが核兵器って普段どこに保管されているんでしょうか?答えは海の底、原子力潜水艦にあります。地上に保管していては戦争が起きた場合真っ先に破壊されてしまいます。ですので衛星写真を使っても発見されにくい深い海底に潜水艦があり常に移動していれば破壊は困難、かつ敵が想定しない場所から核攻撃が可能になります。アメリカやロシアは自国で深い海底を持っています。

ところで日本にとって身近な核兵器保有国は中国になります。先程申し上げたように潜水艦での核兵器運用には深い海底を持つことが重要なのですが、中国はそのような海域を持っていません。そのため中国は深い海底すなわち南シナ海を手に入れようとしています。なぜベトナムやフィリピンとトラブルを起こしながらもそのような行動に出るのか理解できました。

日本人が英語をしゃべれない理由

外国語を勉強するということは、その国の言葉だけでなく、考え方や文化を知ることであり、それと比較して自分の国を理解することでもある

田中 孝幸. 13歳からの地政学カイゾクとの地球儀航海 (Japanese Edition)

日本は人口が約1億人いて国内で商売が完結するため普段から外国語を使う必要がないからです。逆に人口の少ない国は積極的に国外の人々に商品を販売するので英語などを必死に学ぶ必要があります。

今後日本も人口がどんどん減っていき国内だけで商売するのが難しくなると予想されます。英語を習得するのが必須になる日もくるかもしれません。

そしてテストの結果は、、

上記のこと以外にもいろいろなことを学んだ大樹と杏。カイゾクがどんな問題を出すかそして2人をどんな回答をするのか。。

本書は大人でも楽しめる内容になっています。ニュースなどでなんとなく知っているけど、その問題の根幹の部分が分からなかったので世界に対する視野が広がりました。ぜひ、ご覧になってください。

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